フットケア外来
フットケア外来って何をするところですか?
日常生活を送るにあたって、足とは非常に重要な働きがあります。
糖尿病や閉塞性動脈硬化症の患者さんは水虫などのちょっとした傷から、足の重篤な感染症に発展してしまい、下肢を切断しなければいけない場合もあります。
糖尿病や閉塞性動脈硬化症の患者さんは水虫などのちょっとした傷から、足の重篤な感染症に発展してしまい、下肢を切断しなければいけない場合もあります。
このように足の状態を悪化させないため、医師および看護師が患者さんの足を診察およびケアしていくのがフットケア外来です。
患者さんの足の状態を知るために、足の痛みや知覚・感覚、反射をみる検査や、血流をみる検査をいたします。患者さんの足の状態に合わせて、足を洗い、爪切りやタコ・ウオノメの処置を医師と連携して行っています。そして、家でも手入れできるように足の観察方法や爪の切り方などをお伝えしています。
フットケア外来ではこんなことをしています
フットケア専属医師により診察をします。
足の診断および治療方針が決定後に、専任のフットケア看護師により、患者さんの足の状態に合わせたフットケアを行います。具体的には以下のようなことをしています。
1:患者さんと一緒に足の状態を観察し、医師の指示のもと患者さんの足のケアを行います。
2:洗面器にお湯をいれて、足浴を行い、丁寧に足を洗います。
3:爪を切ります。ウオノメやタコ、水虫がありそうであれば、皮膚科に医師に相談します。
4:医師の指示のもと、適切な軟膏を塗り自宅での手入れの方法を説明します。
5:必要があれば、靴や靴下の選び方をアドバイスします。
いつ、どこでフットケア外来はやっていますか?
日時:毎週月曜日 午後1時から5時
場所:内科外来
担当医師: 野々村 誠 、 伊藤 みか
場所:内科外来
担当医師: 野々村 誠 、 伊藤 みか
あなたの足を守るお手伝いをさせていただきます。足でお困りのことがあれば、何でも相談してください。
下肢閉塞性動脈硬化症とはどういう病気ですか?
動脈硬化は、動脈の内側にコレステロールがたまり、血管自体が硬く分厚くなって血行が悪くなることです。動脈硬化はいろいろな場所の血管(動脈)に現れます。下肢閉塞性動脈硬化症は、足の血管(動脈)に動脈硬化が現れ、下肢の血流が低下する病気です。
症状としては下肢のしびれ、歩いたときのふくらはぎの痛みを自覚することがあります。
進行すると、安静時の指先の痛み、冷たい感じ、足の指や爪の変形などの症状が自覚されます。症状を伴わない場合もあり、放置しておくと、足先が壊死を起こし、下肢切断に至ってしまう場合もあります。
下肢閉塞性動脈硬化症はどのように診断をつけるのですか?
診断をするためのさまざまな方法があります。
ABI |
上肢と下肢の血圧を測定し比較する検査です。血管測定用のカフを手首、足首に巻いて計測します。約3分間で測定し、診断をつけることができます。動脈硬化の程度も知ることができます。 |
下肢動脈CT、MRI |
当院には320列のCTおよびMRIがあり、さまざまな角度から血管の太さや位置を観察できます。CTおよびMRIともに外来にて検査の施行が可能です。 |
下肢血管造影 |
造影剤を血管に入れて撮影することによって、造影剤が血管内を流れる様子がよくわかります。下肢の血管の狭窄、閉塞部位や範囲まで、正確な診断が可能です。 検査には入院が必要です。 |
下肢閉塞性動脈硬化症はどのように治療するのですか?
治療には、薬物療法、カテーテルや手術で血流を回復する治療法(血行再建術)、運動をして血管を増やす方法などがあります。
薬物療法 |
血管が狭くなっているときに、血液を固まりにくくする薬(抗血小板薬)を使い、閉塞するのを予防します。また動脈硬化の進行を防ぐ薬も有効です。 |
血行再建術 |
カテーテル治療はメスを使わずに、局所麻酔で血流を回復できます。カテーテルという細いチューブより治療する方法です。大きく分けるとバルーン形成術およびステント留置術の2種類に分けることが出来ます。当院では、積極的にカテーテルによる治療を施行しております。
バルーン血管形成術:先端に小さなバルーン(風船)のついたカテーテルを使用します。血管の狭窄している部位に、バルーンをふくらませて、血管壁が押し広げられ、血流がスムーズになります。 ステント留置術:ステントとは金属性の小さなチューブ上の治療器具です。 血管の狭窄部でステントを広げ、血管内に埋め込みます。広がったステントが動脈壁をしっかり支え、血管を広く保持するので血流がスムーズになります。 |
運動療法 |
心臓リハビリテーションともに、下肢閉塞性動脈硬化症のリハビリもしています。運動することによって、下肢を栄養する血管が増えるといわれています。 |