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脳神経外科

ご案内

   *NCD参加について

   当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。
 本事業について、患者さんにご理解頂きたい事項を掲載いたします。 NCD(脳神経外科) Adobe_PDF_file_icon_32x32


*2015年4月から2016年3月の間に当院で脳卒中や脳神経外科関連疾患の治療を受けた患者さんへのお願い

   当院は、九州大学大学院医学研究院 脳神経外科と共同で脳卒中の医療体制の整備のための研究を進めています。

本研究について、患者さんにご理解いただきたい事項を掲載いたします。
    こちらをご確認ください。 PDF 24×24


*当院で脳神経外科治療を受けた患者さんへのお願い PDF 24×24

 現在、当院では、「日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database:JND) 」に協力しています。
 2018年1月から当院脳神経外科に入院された患者さんの臨床データを解析させて頂き、脳神経外科医療の質の評価に役立てることを目的としています。
 解析にあたって提供するデータは、提供前に個人を特定できない形に加工した上で提供しますので、患者さんの個人のプライバシーは完全に保護されます。
 本研究の解析に自分のデータを使用されることを拒否される方は、当事業実施責任者の脳神経外科・院長・堀江幸男にその旨お申し出下さいますようお願いいたします。
 その他研究事業についての資料の閲覧を希望される方は、研究班ホームページ(http://jns.umin.ac.jp)をご参照ください。

診療科の特徴

 当院の脳神経外科は「大切な人を まかせたい病院 まかせられる病院」をモットーにしています。われわれスタッフ自身の大切な家族や友人をまかせたい病院、そしてまかせられる病院を目指すことによって、より行き届いたこころ配りができ、充実した内容の医療の提供につながるものと信じています。
   そのために、一同が常に向上心を持って手術手技の向上を目指しているだけでなく、より充実したスタッフ教育・連携の構築にも積極的に取り組んでいます。
 また、患者さんとそのご家族に対しては、病状と治療内容をわかりやすく説明し、セカンドオピニオンを尊重しながら、十分なご理解のもとに治療に取り組む姿勢を大切にしています。

急性期脳卒中患者の治療とその体制

 当院では、富山県内で初めて脳卒中ケアユニット(SCU)を付設した脳卒中センターを開設し、急性期の脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の治療や看護を進めています。脳卒中専門の医師と脳卒中に熟練したコメディカルスタッフ(看護師・リハビリテーションスタッフ等)による息の合ったチームワークを誇っています。


当院の脳神経外科で行っている治療

 当院の脳神経外科はすべて脳神経外科の専門医師で構成されています。
 実際に行っている治療方法は、(1) カテーテルを使用した血管内治療、(2) 開頭手術を中心とした直達手術、(3) 注射・点滴・内服薬による薬剤治療、の3つです。
 
   同じ病気であっても、患者さんの状態や血管の病変の状況に応じて、最も適した方法を3つのうちから選択して行っています。当院ではいずれの方法も経験豊富は医師が担当します。
 さらに、急性期よりリハビリテーションを導入することによって、手足の動きのみでなく全身の機能が衰えないように努めています。


(1) カテーテルを使用した血管内治療

 血管内治療は細いチューブ(マイクロカテーテル)を使って、脳血管の病気を治療する方法です。もっとも分かりやすく言うと「切らずに治す」治療法です。
 代表的なものは、脳動脈瘤塞栓術と頚動脈ステント留置術です。
 脳動脈瘤塞栓術は、くも膜下出血を起こした破裂脳動脈瘤に対しても、破裂していない状態で見つかった未破裂脳動脈瘤に対しても行います。通常は脚の付け根の部分から、カテーテル(直径2mm程度)を挿入して、その中を通してマイクロカテーテル(直径0.6mm程度)を脳動脈瘤の中まで進め、脳動脈瘤の中に糸のように軟らかいプラチナ製のコイルを入れて固める治療です。
  
  また、頚動脈ステント留置術は、著しい増加を続けるアテローム血栓性脳梗塞(いわば欧米型の脳梗塞)の代表的な病変と言える頸部内頸動脈狭窄に対してカテーテルを使って治療する方法です。これも脚の付け根の部分からカテーテルを、酸化した脂質などが壁にたまって狭くなっている頸動脈の部位まで進めていきます。カテーテルの先についたバルーン(風船)を拡げた後に、金属のメッシュ(ステント)を入れます。このステントは、自身が拡がろうとする力を持っています。
  
  これ以外にも、カテーテルを脳血管まで進めて血栓(血の固まり)を溶かしたり取り除いたりする治療や、動脈と静脈がつながってしまう動静脈瘻に対して異常なつながりをふさぐ方法も行っています。


(2) 開頭手術を中心とした直達手術

 代表的なものは、脳動脈瘤クリッピング術、頸動脈内膜剥離術、(頭蓋内外)バイパス手術です。
 脳動脈瘤クリッピング術は、開頭後に手術用顕微鏡で見ながら、脳動脈瘤の首の部分に金属(体の中に残しても大丈夫なもの)でできたクリップをかける治療です。破裂または未破裂のいずれの脳動脈瘤に対しても行います。
 頸動脈内膜剥離術は、頸部内頸動脈狭窄に対して行う治療です。頸部を5cmくらい切って、血管の壁の中に酸化した脂質などがたまって狭窄の原因となっている部分を削ぎ取ってから、再度血管を縫合します。
 
  バイパス手術は、脳の血管がつまったり狭くなったりすることによって、脳の血流が十分でない場合に行う手術です。開頭後に、頭皮の血管を持ってきて、脳の血管に縫合してつなぐ手術です。手術用顕微鏡で見ながら、直径1mm以下の血管を縫い合わせる、まさに専門的な高い技術を要する手術です。

(3) 注射・点滴・内服薬による薬剤治療

 我が国においても、2005年にt-PAという血栓を溶かす働きのある薬が承認されました。
   当院ではこの薬がいつでも使用できる体制をとっていますが、この薬には、脳の血管がつまったことによる半身麻痺などの症状が出てから4.5時間以内に注射を開始しなければならないという時間制限があります。それ以外にも様々な厳しい使用制限があるため、それらの検査や評価を行うために、発症してからできるだけ早い時間に救急車が病院に到着していなければなりません。効き目がよい一方で、致命的な出血を起こす可能性があるからです。この薬によって症状が回復するのは、約3分の1です。
 薬に対しても十分に習熟して、メスやカテーテルと同じように種類や量を使い分ける意識を持って取り組んでいます。


脳神経外科外来:脳卒中の予防を中心とした連携

   当院の脳神経外科外来は、頭痛、めまい、しびれを初めとした脳や神経に関連した患者さんの診療のほかに以下のような特徴があります。
 一つ目は、かかりつけ医の先生方とのネットワーク体制のもとでの役割分担です。無症状の脳梗塞や未破裂の脳動脈瘤が見つかったり、頸動脈が狭くなっている患者さんの全てが手術や血管内治療の対象ではありません。このような場合には、ふだんの診察や薬の処方はかかりつけ医の先生方にお願いする一方で、定期的(6ヶ月、12ヶ月)に1回ずつ当院にきて頂いて、これらの病変に変化や進行が見られないかをチェックしています。何か変化があった場合には、かかりつけ医の先生と直通電話でやりとりをしてすぐに対応いたします。
 また、脳卒中の治療が終わって退院した患者さんに対しても、このネットワークのもとで、かかりつけ医の先生と当院との「二人三脚体制」で脳卒中の再発予防に取り組んでいます。
 二つ目は、多彩な専門外来です。当院では、低侵襲なカテーテル治療についての説明や相談を受ける「脳血管内治療外来」(予約制)、適切な脳卒中再発予防の助言や指導を行う「脳卒中再発予防外来」、多彩な原因で起こる頭痛に対して取り組む「頭痛外来」といった専門外来を設けています。
 三つ目は、脳ドックです。分かりやすく言うと、脳に関して行う「人間ドック」です。脳卒中は起こってしまってからでは、重い後遺症を残す場合が少なくありません。脳や脳血管の病気を前もって見つけて治療に取り組み、脳卒中を未然に防ごうという取り組みです。当院ではさらに富山市医師会健康管理センターにおける脳ドックのサポートも行っています。

  脳神経外科というと、名前に「外科」がつくために何か怖いイメージを持つ方も時々いらっしゃいますが、そんなことは決してありません。脳卒中に関して何か気にかかる症状がある場合には、かかりつけ医の先生を通じて、または直接受診してください。脳卒中はなんといっても予防が一番です。

スタッフ

堀江 幸男(ほりえ ゆきお)
100760_12.jpg 卒業年 昭和53年3月
役 職 院長
専門分野 脳卒中の診断と治療
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医・認定医
日本脳卒中学会専門医
その他 富山大学医学部医学科臨床教授
医師臨床研修制度に係る臨床指導医


久保 道也(くぼ みちや)
100760_01.jpg 卒業年 昭和63年3月
役 職 脳卒中センター部長
医師臨床研修担当部長
リハビリテーション科部長
脳神経外科主任部長
専門分野 脳血管内治療・脳梗塞の急性期治療
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医・認定医
日本脳神経血管内治療学会指導医・専門医
日本脳卒中学会指導医・専門医
その他 富山大学医学部医学科臨床教授
医師臨床研修制度に係る臨床指導医
日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員
臨床研修プログラム責任者養成講習修了


岡本 宗司(おかもと そうし)
100760_02.jpg 卒業年 平成4年3月
役 職 救急センター部長
脳神経外科部長
専門分野 脳神経外科一般・脳血管内治療
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳卒中学会専門医
その他 アメリカ心臓協会 ACLSプロバイダー


塚田 剛史(つかだ つよし)
卒業年 平成18年3月
役 職 脳神経外科医長 
専門分野 脳神経外科一般
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医


髙 正圭(こう まさき)
卒業年 平成20年3月
役 職 脳神経外科医長 
専門分野 脳神経外科一般
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医
日本小児神経外科学会認定医
日本神経内視鏡学会技術認定医


赤井 卓也(あかい たくや)  *非常勤
卒業年 昭和61年3月
専門分野 小児脳神経外科、脳腫瘍、脳血管障害、神経内視鏡手術
学会認定資格 日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本神経内視鏡学会神経内視鏡技術認定医
日本小児神経外科学会認定医・理事
日本内分泌学会内分泌代謝科(脳神経外科)専門医



外来担当表


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受付時間  
午前 初診
8:30~10:30

再診
8:30~11:00
1診 久保 平尾
2診 赤井
(第1・3・5)/平尾
(第2・4)
平尾 平尾 平尾 岡本
3診 堀江 堀江 完全予約制 久保
午後 13:30~15:00 1診 脳神経内科
/田口
(13:30~15:00)


2診
3診 脳神経内科
/渋谷
(13:30~15:00)
脳血管内治療 /久保
(予約制14:00~16:00)
脳神経内科
/富岳
(13:30~15:00)
 

脳血管内治療外来

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