脳卒中センター
ご案内
概要・沿革
富山県済生会富山病院は、富山医療圏の脳卒中診療の基幹病院として地域医療に貢献すべく、1977年5月に脳卒中センターの名称で脳神経外科医師2〜3名体制で診療をスタートしました。
2007年4月には富山県で唯一の脳卒中ケアユニット(SCU)を併設して新たな脳卒中センターとして生まれ変わり、脳神経外科医師の大幅な増員、多職種脳卒中チーム体制の構築、脳血管内治療の導入、最新医療機器の整備、救急隊員やかかりつけ医との連携や院内体制の見直しなどによって、急性期脳卒中の県内有数の拠点病院として質の高い医療を提供してきました。
また、急性期脳卒中治療の実績が高く評価され、2019年9月1日付で「一次脳卒中センター (PSC) 」(日本脳卒中学会認定)として位置づけられました。
今後は、手術や脳血管内治療はもちろんですが、それに加えて急性期リハビリテーションを含めた多職種チーム医療をさらに精度を上げて展開して、少しでも多くの脳卒中患者さんの救命や機能改善を目指した質の高い医療を提供していきたいと思っています。
2007年4月には富山県で唯一の脳卒中ケアユニット(SCU)を併設して新たな脳卒中センターとして生まれ変わり、脳神経外科医師の大幅な増員、多職種脳卒中チーム体制の構築、脳血管内治療の導入、最新医療機器の整備、救急隊員やかかりつけ医との連携や院内体制の見直しなどによって、急性期脳卒中の県内有数の拠点病院として質の高い医療を提供してきました。
また、急性期脳卒中治療の実績が高く評価され、2019年9月1日付で「一次脳卒中センター (PSC) 」(日本脳卒中学会認定)として位置づけられました。
今後は、手術や脳血管内治療はもちろんですが、それに加えて急性期リハビリテーションを含めた多職種チーム医療をさらに精度を上げて展開して、少しでも多くの脳卒中患者さんの救命や機能改善を目指した質の高い医療を提供していきたいと思っています。
センターの特徴
1分でも早く治療開始を
救急隊員・かかりつけ医と、当院の脳卒中専門医との間には直通の「脳卒中ホットライン」があります。これを通じて脳卒中が疑われる患者についての必要な情報のやり取りを直接行っています。 その連絡は院内の各関連部署にあっと言う間に伝えられ、患者到着前からそれぞれの部署での準備体制が敷かれます。
救急車が到着するやいなや「1分でも早く」を合言葉に、診断と治療に取りかかっています。特に急性期脳梗塞に対して行うt-PA静注療法や機械的血栓回収療法は、まさに時間との勝負になります。
救急車が到着するやいなや「1分でも早く」を合言葉に、診断と治療に取りかかっています。特に急性期脳梗塞に対して行うt-PA静注療法や機械的血栓回収療法は、まさに時間との勝負になります。
SCUでは質の高い脳卒中チーム医療を提供
SCUは言わば脳卒中の集中治療室であり、富山県内でSCUを有しているのは唯一当院だけです。SCU管理を行うことによって、死亡率の減少、在院日数の短縮、自宅退院率の上昇、日常生活能力と生活の質を長期的な視点で改善を図ることがよく知られています。
当院では毎朝、多職種(脳神経外科医師、脳卒中内科医師、SCU専任看護師、SCU専任理学療法士、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカー等)によるカンファレンスを開催し、高いプロフェッショナリズムを有した各職種スタッフそれぞれの視点からの英知を集めて、最善の治療を提供する方針をとっています。カンファレンス終了直前の3分間は、最新知識のエッセンスを学ぶ勉強会(各職種持ち回り)を毎日行っています。すでに、通算2500回を越えています。
当院では毎朝、多職種(脳神経外科医師、脳卒中内科医師、SCU専任看護師、SCU専任理学療法士、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカー等)によるカンファレンスを開催し、高いプロフェッショナリズムを有した各職種スタッフそれぞれの視点からの英知を集めて、最善の治療を提供する方針をとっています。カンファレンス終了直前の3分間は、最新知識のエッセンスを学ぶ勉強会(各職種持ち回り)を毎日行っています。すでに、通算2500回を越えています。
急性期リハビリテーションの展開
急性期リハビリテーションと言うのは、脳卒中を発症してからできる限り早い時期から開始するリハビリテーションのことです。治療直後から開始したり、時には治療と並行して行う場合もあります。その目的は、廃用症候群予防と機能回復促進の二つに他なりません。廃用症候群というのは、必要以上の安静期間をとることによって、かえって筋肉がやせ衰えたり関節が固まったりしてしまうことで、このような状態になると元に戻すために多大な時間を要します。
また、深部静脈血栓症 (静脈血栓塞栓症) や肺炎を合併したりすることも多くなります。これらを予防することが急性期リハビリテーションの大きな目標の一つです。一方、機能回復促進についてですが、損傷した脳は直後から3ヶ月間のみ自己回復へと向かおうとする働きがあり、これを「脳の可塑性」と言います。その働きは発症直後に最も大きく、だんだん低下していって3ヶ月間でなくなります。
従って、発症後3ヶ月間は回復促進のために有効なリハビリテーション課題を効率的に行う必要があります。急性期病院としては全国的にも珍しいのですが、当院では練習支援ロボット (ウェルウォーク WW-1000) を用いた最新のリハビリテーションを導入しています。
そして、同じウェルウォークを持った回復期リハビリテーション病院との連携もできており、リハビリテーション連携もできています。もちろん発症3ヶ月を越えてもリハビリテーションは大切であることは言うまでもありません。残った機能を使って (代償) 日常の生活動作を取り戻していくことが、その目的になります。
また、深部静脈血栓症 (静脈血栓塞栓症) や肺炎を合併したりすることも多くなります。これらを予防することが急性期リハビリテーションの大きな目標の一つです。一方、機能回復促進についてですが、損傷した脳は直後から3ヶ月間のみ自己回復へと向かおうとする働きがあり、これを「脳の可塑性」と言います。その働きは発症直後に最も大きく、だんだん低下していって3ヶ月間でなくなります。
従って、発症後3ヶ月間は回復促進のために有効なリハビリテーション課題を効率的に行う必要があります。急性期病院としては全国的にも珍しいのですが、当院では練習支援ロボット (ウェルウォーク WW-1000) を用いた最新のリハビリテーションを導入しています。
そして、同じウェルウォークを持った回復期リハビリテーション病院との連携もできており、リハビリテーション連携もできています。もちろん発症3ヶ月を越えてもリハビリテーションは大切であることは言うまでもありません。残った機能を使って (代償) 日常の生活動作を取り戻していくことが、その目的になります。
済生会富山病院の脳卒中センターが目指すもの
脳卒中の死亡率は1965年(昭和40年)をピークにむしろ下降傾向にありますが、依然としてわが国の死因別死亡総数の第3位であり、年間11万人弱が脳卒中で命を落としています。 (2017年 人口動態統計の概況より)
その一方で、脳卒中という病気にはもう一つの重要な側面があります。それは、たとえ生命が助かっても、脳卒中の後遺症による障害のために介護が必要になり、残りの人生をベッドの上や車椅子での生活を送ることになってしまう人が少なくない点です。
介護を要するようになった原因の中で、脳卒中は認知症に次いで2番目です。しかも、脳卒中によって介護が必要になった人の増加率は、平均寿命の増加率を上回っています。いくら長寿大国日本と言っても、寝たきりの状態では、長寿を祝う方も祝われる方もきっと心から喜ぶことはできないはずです。
当院の脳卒中センターは脳卒中予防にも力を入れており、かかりつけ医の先生方とも連携をとっています。
また、こうした取り組みに職員一同もやりがいを持って取り組むと同時に、このやりがいを若い世代に伝えたいと考えています。
当院の脳卒中に携わる職員が掲げた目標は「大切な人を まかせたい病院 まかせられる病院」です。
その一方で、脳卒中という病気にはもう一つの重要な側面があります。それは、たとえ生命が助かっても、脳卒中の後遺症による障害のために介護が必要になり、残りの人生をベッドの上や車椅子での生活を送ることになってしまう人が少なくない点です。
介護を要するようになった原因の中で、脳卒中は認知症に次いで2番目です。しかも、脳卒中によって介護が必要になった人の増加率は、平均寿命の増加率を上回っています。いくら長寿大国日本と言っても、寝たきりの状態では、長寿を祝う方も祝われる方もきっと心から喜ぶことはできないはずです。
当院の脳卒中センターは脳卒中予防にも力を入れており、かかりつけ医の先生方とも連携をとっています。
また、こうした取り組みに職員一同もやりがいを持って取り組むと同時に、このやりがいを若い世代に伝えたいと考えています。
当院の脳卒中に携わる職員が掲げた目標は「大切な人を まかせたい病院 まかせられる病院」です。
関連する学会施設認定
- 日本脳卒中学会認定 一次脳卒中センター(PSC)
- 日本脳卒中学会認定研修教育施設
- 日本専門医機構 脳神経外科学会専門研修プログラム参加施設
- 日本脳神経血管内治療学会認定研修施設